ギャンブル依存症の疑い…男性7.8%、女性1.2% 千葉市調査
3/20(火) 7:55配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180319-00000063-san-l12
ギャンブル依存症が疑われる人(問題ギャンブラー)の比率は男性で7・8%、女性で1・2%−。こんな調査結果を千葉市がまとめ、19日に発表した。同市は、調査対象が限定されるため、今回のデータから直ちに人数を推計することはできないとしているが、平成29年度に始めたばかりのギャンブルによる依存症対策に厚みをもたせようと、具体策の検討に役立てたい考えだ。
調査は昨年12月と今年1月、20歳以上の同市民でインターネット調査のモニター登録者約1100人を対象に実施。ギャンブル歴や借金の有無・規模などを聞き、1075人から有効回答を得た。それによると、過去1年間にギャンブルをしたことがあると回答した人は男性で52・7%、女性で25・8%だった。
このうち、ギャンブル(パチンコなどを含む)の依存症を判定する一定の指標を上回り「問題ギャンブラー」と判定された人は、男女でそれぞれ51人、5人いた。程度を問わず「リスクあり」と判定された人は男性で170人(約25・9%)、女性は23人(約5・5%)だった。
ギャンブルで擦った金額については、月1万〜10万円と回答した人が最も多く、中央値は1万〜5万円未満だった。また、1カ月の借金額の中央値は5千〜1万円未満だが、月に20万円以上借金をしている人も6%いたという。
ただ、借金した人の中で個人再生や自己破産などの法的整理した人は1人しかいなかった。調査を行った市こころの健康センターは「問題ギャンブラーは比較的多かったが、経済的に深刻な状況に陥っている人は意外に少なかった」としている。
調査は、カジノを含む複合施設「統合型リゾート(IR)」の推進法が成立し、ギャンブル依存症対策に関心が集まっていることから、どのような対策が可能かを探る目的で実施。これまでに薬物やアルコール依存症に関する対策事業は先行しているが、ギャンブル依存症については実態が分かっていなかった。市は「どのような対策が必要か、福祉的な観点から実態を調べた」としており、幕張新都心へ導入構想があるIR誘致の動きとは無関係としている。